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2021年12月31日

●家族が全員天国へ旅立ちました。

親戚筋に義理の姉からハガキが一枚届き、

叔父が驚いて私に連絡をくれました。

「お兄さん、10月に亡くなっていたみたいよ」

兄が亡くなったこと?というより、

こういう日が、こんなに早く来たことに、

私は少し動揺しました。

なんで?なんで、亡くなったの?

何があったのか、私には、

情報がほとんどありませんでした。


その3日後に我が家にも、

兄の訃報を知らせる、ハガキが届きました。

葬儀は既に終わっていました。


私は機能不全家族の中で育ち、

19歳で家を出て、独立しました。

このままでは、自分の心が死ぬと思ったからでした。

一人で生きることの不安より、

心が壊れていく恐怖の方が勝りました。


「自分は世界で一番正しい。お前は間違っている。」

自己愛性のエネルギーの強い人たちを、

私は変えようとしませんでした。

その代わりに、そこから去り、

関わりを断ちました。

「自分が死んでも、永子にだけは知らせてくれるな」


父、母、兄、それぞれが自身の死を、

私にだけには知らせないで欲しいと託したそうです。

家族全員、最後まで、意志を貫きました。


彼らの意図の中に、

愛のようなエネルギーも感じるし、

そうでないものも感じます。

私は、二つの分離する解釈を持つことを、

自分に許可しました。


家族は本当にメンタルな学習塾のようなもの。

あらゆる感情を体験し、

私たちは、そこから、自分を守るために考え方を作ります。

社会に出て、人間関係に揉まれて、

その時、幼い頃、自分を守るために作った思考パターンを駆使し、

困難を乗り越えようと頑張るけど、

引き寄せる現実は、望ましいものではなかったりする。

幼い頃の体験から生まれた思考は、

大人になってからは、機能しないからです。

そこで、初めて、

自分を変えないとダメなんだと気がつきます。

そうすることで、自分とは何者なのかを見つけて、

だんだん自分として本物になっていく。

私も、まだまだ、その過程にあります。

私の存在、生きかたを全否定する、私の家族は全員、

もうこの世にはいません。


私は、ようやく見えない戦いが終わったという安堵感で、

この秋から今日まで過ごしていました。


心と体に残る、傷は残っていても、

家族に対する負の感情は、不思議なぐらい、

以前とは全く違うものになっています。


あの困難なメンタル集団の家族に生まれなかったら、

私は、どんな人になっていたのだろう?

そんな話を夫にしたら、

夫は優しく微笑んでくれた。


「どんな君とも一緒にいたよ」

という心の声が私には聞こえました。


穏やかな大晦日の朝です。


そんな日々の中、「天使が空から降りてくる」

という作品が、ギフトのように1216日に降りて来ました。


ちょっと塩味が混じっていたら、

それは、私の涙の味かも。

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